新NISAの成長投資枠で投資できない投資信託は?何に投資すべき?

つみたてNISA(積立NISA)
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2024年から導入される新しい少額投資非課税制度(NISA)について、投資枠の最大3分の2を占める「成長投資枠」を使って購入できる投資信託を2000本程度に絞り込む方針が金融庁から示されました。レバレッジを使った投信、毎月分配の投信、運用期間20年未満の投信は対象外となります。

なお、「つみたて投資枠」で購入できる投資信託は、現状「つみたてNISA」で購入できる、主に株式を対象とするインデックスファンドなどの商品が対象となります。

新NISA成長枠、公募投信の3分の2が対象外 金融庁方針

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成長投資枠で対象外となる投資信託の種類

以下の投資信託は、新NISAの成長投資枠で対象外となります。

  • 毎月分配の投信
    • ただし、隔月分配の投信はOK
  • 運用期間が20年未満の投信
    • 運用期間が5年程度のことが多い、利回りの高い米企業の社債などを組み入れる投信
  • レバレッジ商品
    • デリバティブ(金融派生商品)を活用して外国債券で運用するアクティブ運用の投信は対象外になる可能性がある。
    • 為替変動などのリスクをヘッジする目的でのデリバティブの活用であればOK。

成長投資枠で何に投資すべきか

成長投資枠は、長期的な視点で成長が期待できる投資対象に投資する枠組みです。成長投資枠も「つみたて投資枠」と同様に、低コストで広く分散されたインデックスファンドを選択することがおすすめです。

成長投資枠で投資できるもの

成長投資枠で投資できる主な対象は以下のものです。

  • インデックスファンド
  • アクティブファンド
  • 個別株式

インデックスファンドは、特定の市場指数に連動するように組成された投資信託で、分散投資を手軽に行えます。一方、アクティブファンドは、ファンドマネージャーが自らの選んだ銘柄に投資する投資信託です。アクティブファンドは、運用成績によっては高いリターンを期待できますが、管理費用が高く、費用対効果が低い場合があります。

また、個別株式に投資することもできますが、リスクが高いため、初心者にはおすすめしません。個別株式に投資する場合は、投資先の企業の業績や将来性など、情報収集が必要となります。

成長投資枠で選んではいけない投資信託

  • 手数料の高いアクティブファンド
  • 隔月分配の投資信託

アクティブファンドは、運用マネージャーの技量に大きく左右されるため、必ずしもリターンが高くなるわけではありません。さらに、アクティブファンドの運用には、手数料が高くかかることが多いため、実際のリターンとしては想定よりも低い結果になることもあります。成長投資枠でアクティブファンドを選択する際には、運用マネージャーの実績や信頼性を調べ、手数料が高くなりすぎていないかを確認することが重要です。

一方、隔月分配金の投資信託は、配当に対する複利効果が得られないこと、運用で利益が出ていなくても毎月分配金を支払う、いわゆる「タコ足配当」になっていることがあるため、おすすめできません。さらに、隔月分配の投資信託はインデックスファンドよりも手数料が高いことが多いです。もし、キャッシュ・フローがほしいのであれば、分配金のある投資信託ではなく、必要な金額分投資信託を売却するのが合理的です。つまり、取り崩しの心理的抵抗を克服して投資信託を売却するか、分配金のある投資信託を選んで、無駄に高い手数料を払うかの選択が必要です。

成長投資枠も低コストで広く分散されたインデックスファンドがおすすめ

結局のところ、成長投資枠で投資する場合も、全世界株式インデックスファンドなど「つみたて投資枠」で買える投資信託と同様に低コストで広く分散されたインデックスファンドがおすすめです。もし、アクティブファンドや個別株に投資する場合は、慎重に情報収集を行い、リスク管理を徹底することが大切です。

新NISAで投資信託業界が激変する

2024年から始まる新NISAは、多くの日本人にとって十分な投資額であろう1800万円の非課税枠です。これにより、NISAで投資対象外となる投資信託については、資金流入が減ることが予想されます。また、今後、低コストなインデックスファンドのコスト競争が激化していくかもしれません。実際に、「たわらノーロード」シリーズは、信託報酬率を業界最低水準に引き下げることを発表しています。これからも、賢く投資信託を選んでいくことが重要です。

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