ビットコインは知っているけど、なんだかよくわからない。でも、どういう仕組みで動いているのか気になる。
マイニングってなんだろう。
ビットコイン(Bitcoin)を始めとする暗号資産に興味はありつつも、このような疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
初心者向けの書籍には、仕組みについてはあまり触れられておらず、一方で非エンジニアにとっては専門書は難しすぎるかと思います。
そこで、非エンジニアの方々に向けて、なるべくわかりやすく理解できるように仕組みの解説を試みました。
その試みとして、カシカさん(@miraiwoka4ka)の主催するコミュニティ「マネーリテラシーの森」にて、試しにZoomのオンラインミーティングで解説してみました。そこで使ったスライドをベースに、こちらでも解説していきます。
読んで得られること
今回からのビットコインの仕組みシリーズの記事を読むと、非エンジニアでも図解と丁寧な解説でビットコインの仕組みを学べます。
仮想通貨の入門書を読んでも、よく仕組みがわからない、もう少し知りたいけど、難しそうで諦めていたという方にも読んでいただければ幸いです。
また、他の暗号通貨やブロックチェーンもビットコインがベースなので、ビットコインの仕組みを理解しておくと他の暗号通貨についても理解しやすくなります。
イーサリアム(Ethereum)、リップル(Ripple)、そして最近話題のFacebookのリブラ(Libra)を理解する足がかりにもなります。
さらには、ブロックチェーン関連のニュースも深く理解できるようになるかもしれません。
ビットコインのなにがすごい?
ブロックチェーン自体のメリットとしては、分散して障害に強いシステムを安価に作れるなど言われることがありますが、ビットコインそれを目的としていません。
ビットコインの革新的なところは、一言で言うと「価値の移転をテクノロジーのみで実現できるようにした」ということです。
言い換えると、第三者の信用が必要ない仕組み(トラストレス)を実現したということです。
なぜこれが革新的かというと、それにはまず「お金の本質」を理解する必要があります。
お金の本質は「信用」であり、共同幻想です。お金に価値があるとみんなが信用し、認めているから、お金に価値があるのです。
お金の本質や成り立ちについては詳しく解説しませんが、深く知りたい方は、「サピエンス全史」読むとわかりやすいと思います。
これまで考案されたもののうちで、貨幣は最も普遍的で、最も効率的な相互信頼の制度なのだ。
(引用)ユヴァル・ノア・ハラリ (著), 柴田裕之 (翻訳)、サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福
さて、どんなものであれ、価値があるとみんなが信用すれば、それは価値を持ちます。この信用を支える仕組みは、ビットコイン以前は信頼できる第三者(国、銀行、その他企業など)による担保が必須でした。
法定通貨はかつては金(ゴールド)によって保証され、現在では国が通貨の価値を保証しており、それをみんなが信用しているから成り立っています。
例えば一万円札を持っていれば、誰が見ても一万円分の価値を所有していると認められ、一万円札を誰かに渡せば、その分のモノやサービスを買えるというわけです。
銀行振込やクレジットカードでの買い物も同様に、お金が移動したことを企業が担保し、それをみんな信用しているから実現しています。
このお金の移動が正しいかどうかという「信用」を不特定多数のコンピュータのみによって担保できるようにしたということが、ビットコインの仕組みの肝です。
ブロックチェーンってなに?
ビットコインの核となる技術をブロックチェーン(Blockchain)と命名したのがブロックチェーンの始まりです。「ビットコインではブロックチェーンが使われている」と言われることがありますが、実は歴史的には逆なのです。
ブロックチェーンの特徴としては、以下のようなものがあります。
この仕組みを使うことによって、世界で初めてお金の移動(取引)を誰もが正しいと認めることができるようになりました。
一体どのような仕組みなのでしょうか。
次回:お金の表し方
ビットコインの仕組みのの要素は以下の3つです。
大事なところは「取引を承認する仕組み」で、ブロックチェーンはそのために使われています。ですが、それを理解するためには、まずビットコインでお金がどう表されているかについて理解しておく必要があります。
次の記事からはビットコイン仕組みについて、図解しながらわかりやすく説明していきます。
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